只見から新潟へ向かいますとライブ情報と共にお知らせしたところ大丈夫だった?とあちこちから電話をいただきました。いろいろご心配おかけしました!
現地で見聞きしてきたこと、感じたことをを新潟レポートとしてお知らせさせていただきます。   2004年11月9日

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11月6日(土)に福島県只見町で開催された地球元気村に呼んで頂き、復興支援コンサートを行いました。只見に向かう前に地球元気村村長の風間深志さん(パリダカラリーで大怪我を負い今も入院中)より広神村(現魚沼市)にいる風間さんの友人で元気村の仲間佐藤さんの応援に行って欲しいと電話がありました。
6日には元気村の仲間3名が直接広神村に入り佐藤さんの自宅の庭の亀裂を全て埋め、その後只見の元気村に参加。現地の様子はとても手伝える状況ではないとのこと。その為7日に予定されていた支援活動も全て中止に!私たちは前日現地に入った長谷川さんと広神に向かい佐藤さんと今後のことも含めて話をすることにしました。

只見から小出に抜ける国道252号線は途中スノーシェルターに大きな岩が崩れて片側通行になっていたのと、広神村で通行止めになり迂回した以外は大きな損傷もなかった。右に行くと山古志村という標識があるが、震源から近い入広瀬村、広神村共に国道沿いには大きな崩壊も見あたらなかった。国道を左折して佐藤さんの工場へ向かう。道沿いでは大谷石の壁が崩れたり、墓石が倒れてはいるものの家の崩壊は見あたらなかった。工場の2階の窓から佐藤さんの元気な顔が見える。工場に着いた時は夕方で現地の視察はあきらめ支援の方法を話し合った。出前コンサートは?ということで避難所に電話をしてくれたが夕飯時とやはりいろいろな年齢層の方がいるという事で今回は見合わせることになった。現地の状況は神戸の震災とはまるで違うようだ。被害は小千谷や長岡など都市部以外の農村部では集落単位で集中している。広神村もそうだが川ひとつ挟んだ佐藤さんの工場のある地区は地盤が固く被害はほとんど無い。佐藤さんの家がある川向こうの地区は家も田んぼも鯉も全て流されてしまった家も多い。隣の山古志村は報道されているように全村避難を余儀なくされている。

どのような支援が可能か佐藤さんと話し合った。まず言えることは農村部独特の人間関係の難しさ。集落単位でまとまっているため外部の人に対する意識が働いてしまう。また自分だけ手伝ってもらう訳にはいかないという地域の方への遠慮。その為現地にいち早く入ったボランティアと地域の方との間で不信感が広がっている話もある。長谷川さん達も佐藤さんの家の補修の後同じ集落の方の家の補修をと思っていても依頼されないので手の出しようが無く、やむなく現地を離れることになったそうだ。
現地の佐藤さんが仲介に入ってもなかなか支援体制がとれないのでボランティア団体が現地で本部を作り支援するというのは全くむずかしい。実際被災された方達にとって余震が続く中どうしていいか全く分からない状態で、何かお手伝いをお願いするという余裕は全くないようだ。

今回佐藤さんが友人の市会議員の星野邦子さんを呼んでくれてどのような支援が可能か話し合いをした。行政レベルでないと出来ないこと、市民レベルで可能な支援。いろいろな意見が出た中で励ましのメッセージを届けるのが一番喜んでもらえるのではという結論に達した。私たちが神戸の支援をしている中で子供達が書いたクリスマスカードを現地に届けすごく喜ばれたことがあった。今月藤沢の中学校と逗子の小学校でコンサートを依頼されているのでその時に生徒さん達にお話しして書いてもらえたらと思っている。また風間村長からのメッセージも是非お願いしようという事になった。地球元気村から元気の出るメッセージを届け、現地との絆が出来たところで皆で支援に伺うというのが今考えられるベストな方法ではないだろうか!
また現地で必要な物資があれは佐藤さんから伝えてもらい皆に声をかけて送るようにする事で現地とのパイプを保てるし、現地の方にも支援してくれているところがあるという安心感が生まれる。

神戸の支援をしていて感じたのは一度始めた支援はずっと続けなくてはならない、その為に無理なく出来る範囲での支援をしなくてはならないということだ。全てのエリアが目に入り何とかしたいという思いは強くなってしまうが、今回広神村の佐藤さんとの出逢いで中越の中に大きな絆が生まれたのでこの地域を中心に支援の活動をしていきたいという思いを強くした。

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来年は神戸の震災より10年。毎年1月16日〜17日の追悼のつどいに参加していますが、未だに心の傷が癒えない方が多くいらっしゃることを思うと中越地震被災者の方へ長く長く支援をしていく必要性を強く感じます。




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